2曲目は1800年代前半に活躍したフランスの作曲家アドルフ・アダンによる「華麗なる変奏曲」。おなじみ~きらきら星~のテーマによるこの変奏曲は、作曲者自身のオペラ「闘牛士」から抜き取られたもので、コロラトゥーラ・ソプラノのための主要レパートリー。
2nd アルバムに収録した『「歌の翼に」による変奏曲』もそうであるが、新井はここ数年、こういった軽く温かで明るいテイストの変奏曲が大好きのよう。
金管楽器奏者ということもあり元よりシンプルな変奏曲に馴染みがあるが、金管の特性を活かしたよくあるショーピースではなく、よりクラシカルで甘さや麗しさ、奥深さを含んだものを求めている。
この変奏曲はなんといってもまずテーマですね。モーツァルトもあの有名な変奏曲を書いているし、きらきら星はこれまで世界中で愛されてきた名旋律。
それに対し技巧的なフレーズが紡がれているのみならず、そこには絶妙なハーモニーの味付けがあったり、テーマのシンプルさが尊重された非和声音が使われたりしている。
華麗だけれど華美過ぎず、とても落ち着くバランスなのです。
これから「ユーフォニアム・アラカルト」のコンサートシリーズは回を重ねていく予定なのだけれど、その度にこういった作品を見つけていけたらと思っているのです。
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